ホームページの文章の書き方

ホームページの文章の書き方

ホームページの文章は、アクセス者が最終的に商品やサービスの購入を決めるために必要で重要なコンテンツ。

SEOでアクセス数を増やし、画像や動画でアクセス者を引きつける、ということももちろん大切ですが、そうして呼び込んだアクセス者を、最終的に商品の購入やサービスの申し込みなどにつなげるためには、ホームページの文書がとても重要な鍵を握っています。

しかし、「何を書いたらいいのかわからない」「こんな表現を使ってよいのか」という具合に、ホームページ文書についてはお悩みの方が多いようです。

そこでこちらでは、弊社のコンサルタントが使うノウハウをもとに、ホームページ文書の書き方についてお話しします。

「自慢ぽい表現」は使うべからず!

コンサルタントがホームページで文書を書くときに一番気をつけるのは、「自慢ぽい表現を使わない」こと。会員さまから文書作成についてご相談を受けたときも、これを一番にお話ししています。この場合の「自慢ぽい表現」とは、「押し付けがましい表現」「自画自賛の表現」などと言い換えることができるでしょう。

ご商売をしている皆さんは、ご自身が扱っている商品や自社のサービスには自信がありますから、「このサービスはこんなに良くできているんです」とか「この商品はこんなにすごいんです」といった調子の文書を、つい書いてしまうのです。

決して自慢しようと思ってしているわけではありませんし、自信を持ってご商売なさっている自社の商品やサービスですから、それをおすすめするのは当然のこと。しかし、文書でそれをストレートに書いてしまうと、どうしても自画自賛しているように見えてしまったり、独善的な印象をもたれてしまったり、つまりアクセス者に「自慢ぽく」思われてしまうものなのです。

もしセールスマンと対面で話していて、「どうですか、当社のサービスはとにかくすごいでしょう!」「こんなに素晴らしい商品をなぜ買わないのですか」などと言われたら、嫌な感じがするのではないでしょうか。いくら商品やサービスを魅力的に思っていても、あなたの話はもう結構とばかりに、話を聞きたくなくなるかもしれません。

これはホームページの文書でも同じことです。自慢ぽい表現を使いすぎると、アクセス者にうさんくさいと思われたり反感を買ったりして、ホームページの反応を落としてしまいます。

とはいえ、そうした商品やサービスのアピールポイントが自社の強みでもあるわけですから、ホームページに掲載しないわけにはいきません。

商品やサービスを強くおすすめしたくなる気持ちはよく分かりますが、お客さまと対面で話すときはどんな表現で商品やサービスの魅力を伝えているだろうか、と考えながら、「自慢ぽい表現」はなるべく控えるよう心がけましょう。

なぜ「自慢ぽく」思われてしまうのか

ところで、なぜ「自慢ぽく」思われてしまうのでしょうか。

それは多くの場合、おすすめする根拠や背景をきちんと明示せず、一方的に「アピールポイント」ばかり書き連ねてしまうからです。これは先ほどの「どうですか、当社のサービスはとにかくすごいでしょう!」と話すセールスマンと同じですね。

まだ御社の商品やサービスのよさが腹に落ちていないうちに、なんとなく「すごいでしょう」と言い切ってしまったり、明確な根拠を示すことなく「実力がある」と言ったりしても、アクセス者は納得できません。当然、納得していないのにサービスを申し込んだり問合せをしたりするはずがありませんから、結果的に反応を落としてしまうことになるのです。

そこで、自慢ぽくなく自社の強みをアピールするには、まず次に挙げる2つのポイントを意識して文書を書いてみましょう。

定性的な強みは言い切りの形にしない

定性的な強みに対して断定的な表現を使うと、自慢ぽく感じられるケースが多いようです。この場合の定性的とは、数値ではっきりと表せないことや、人によって感じ方が異なるようなことを言います。そのようなことが強みの場合には、「言い切り」や「断定」の形にしないほうが無難です。

たとえば、「スタッフの親切さ」という定性的なことが強みの場合、「親切さ」の感じ方は人によって異なり、誰にでも共通の「親切さ」を表すことができません。そのため、「当社のスタッフは日本一親切です」と言い切ってしまうと、「誰がそう言っているの?」「どの程度親切なの?」と、読み手それぞれに疑問がわいてきてしまいます。

このような場合は言い切りを避け、「日本一親切なIT企業を目指しています」とか「親切な対応を心がけています」という謙虚な表現にとどめるようにしましょう。

なお、このあと【ポイント2】でお話ししますが、定性的な「親切さ」を「アンケートで87%のお客さまが『親切』と回答」などとデータを添えて表現すると、真実味が出てアクセス者を納得させやすくなりますので、おすすめです。

客観的事実を明示する

たとえば実力をアピールする際、ただ単に「私はこんなに実力があります」「私はこんなに優秀なんです」と言うと、反感を買われやすくなります。どれだけ実力があるのか、なぜ優秀だといえるのか、について客観的事実を示さないと、アクセス者には伝わらないのです。

その点、「創業50年の豊富な実績」「相談件数年間150件」などという表現は、誰にとっても事実ですから、このような表現は決して自慢ぽく聞こえません。むしろ、信頼感をアップさせるには必須の表現といえます。通信販売などでもよくある手法で、「販売数累積1,000万個突破」「リピート購入率81%」「10年連続売上No.1」など、例をあげればキリがありませんね。

また、数値で示せない実力や優秀さを伝える場合には、「●●の資格を持っています」「他社が引き受けない難しい案件を100件受注しました」「老舗レストランの●●に20年勤務しました」などというように客観的な事実を添えると、そんなに嫌な感じを受けないのではないでしょうか。

ただし、「●●の資格を持っているから、私は実力があるんです」「老舗レストランの●●に20年勤務したから、こんなに美味しいんです」とそのまま書いてしまったら、自慢ぽい表現になってしまいます。

あくまで「資格を持っている」という事実だけをさりげなく伝えて、「資格を持っているくらいだから実力がありそうだ」と、アクセス者自身に思ってもらえるようにするのがポイントです。

自社の強みは「客観的な事実」をもって語る。こうすることで、自慢ぽくならず、自社の強みを上手にアクセス者へ伝えられますから、ぜひ取り入れてみてください。

「自慢ぽい表現」は使うべからず!

自社の商品やサービスをおすすめする根拠や背景について明らかにせず、一方的に「アピールポイント」ばかり書き連ねてしまうと、「自慢ぽい表現」となり、アクセス者の共感は得られない。

自慢ぽくなく自社の強みをアピールするには……

定性的な強みは言い切りの形にしない

数値で表せないことや、人によって感じ方が異なるようなことが強みの場合には「言い切り」や「断定」の形にしないほうが無難

客観的事実を明示する

どれだけ実力があるのか、なぜ優秀だといえるのか、客観的事実を示さないと、アクセス者には伝わらな

読んでもらえる文書とは

ホームページのコンテンツは、決して画像だけでは成り立ちません。営業マンに、何の説明もなく商品写真だけ見せられても購入しようとは思いませんよね。それと同じく、ホームページでは文書を読んでもらわないと、商品やサービスの良さは伝わりません。

そこでホームページの文書が重要ということになってくるわけですが、では何を書くかというと、皆さん悩まれてしまいます。そんなとき、弊社のコンサルタントは「客先で話す内容をそのままホームページに載せましょう」とアドバイスしています。

たとえば営業成績の良い営業マンは、商品の紹介をする前に、お客さまの「悩みを解決する方法」やお客さまの「ニーズを満たす方法」を話します。まずお客さまの話を聞いたうえで、「そうした悩みをお持ちでしたら、こんな方法は……」といった感じで話が進んでいくでしょう。決して、開口一番「弊社の商品はこんなに素晴らしいんです」という話はしません。

これはホームページでも同じこと。いきなり商品の説明だけを載せても、なかなか買ってはもらえません。皆さんのホームページにアクセスする人は、商品を買いに来ているのではなく、自分の悩みやニーズを解決する情報を探しに来ているからです。

何かの専門家であったりご商売のプロであったりする皆さんは、対面でお客さまとお話しするときに、相手が興味を持って聞いてくれる話を1つ2つ、必ずお持ちではないでしょうか。ホームページにも、そのお話の内容をそのまま載せればよいのです。

ただ、客先で話す内容をそのまま載せようとすると、どうしても文書量が増え、読みにくくなりがちです。そこで、ホームページでは長い文書を読みやすくするためのさまざまな工夫が必要となります。

段落のない長文は書くべからず

この場合の「段落」とは何行かの「文のかたまり」とお考えください。

紙に印刷した文書と違って、ホームページの文書はモニタ上で読まれます。皆さんもご経験がおありだと思いますが、モニタ上で長い文書を読み続けるのはけっこう疲れます。読みやすくなければ、アクセス者はたちまち読むのをやめてしまうでしょう。

このとき、視覚的な観点で読みやすさの鍵を握っているのが、段落です。段落がない文書や一つの段落が長い文書はとても読みにくいので、適度な間隔で段落を作るようにします。一つの段落は、3~5行くらいが目安です。

なお、弊社のホームページ管理画面の場合、文末で「Enterキー」を押すと、次の文との間が少し開きますので、これを利用して段落をつくります。ブラウザ上の表示を確認してバランスを見ながら、調整しましょう。

難しい文章は書くべからず

皆さんは、ご自身のご商売についての「専門家」です。そのため、つい専門用語で文書を書いてしまうのですが、当事者にとっては慣れ親しんだ言葉も、当事者以外にとっては聞いたこともない言葉かもしれません。十分配慮して書くようにしましょう。

また、何度も読み返さないと理解できないような難しい文書はNG。「中学生でもわかるような」平易な文書を心がけましょう。

できればご自身でお書きになった文書を、その業界に詳しくないご家族や、知人に読んでもらうのがおすすめです。第三者に読んでもらうと、自分では何度読み返しても気付かなかった点を、指摘されることがよくあります。

アクセス者に、「専門用語ばかりで難解」「何が言いたいのかわからない」そんな印象を持たれないよう、十分配慮して書くようにしましょう。

漢字の連続、多用はするべからず

【ポイント1】の「段落」と同様、モニタ上で読むホームページ文書は、漢字が多いと大変読みにくくなります。それだけでなく、漢字が多い文書はパッと見で「難しそう」と感じさせてしまいますので、漢字の連続や多用は避けましょう。

目安として、漢字はできるだけ3文字以上続けないようにするのがおすすめ。ひらがなや句読点をリズムよく入れながら、場合によっては、括弧でくくるのも手ですね。もちろん、モニタ上でつぶれて読みにくくなってしまうような難しい漢字は、どうしても必要なとき以外使わない方が賢明です。

少しの配慮でグッと読みやすくなりますので、ぜひお試しください。

写真や図表のまったくないページは作るべからず

文書量の多いページには、必ず写真や図、表などを入れるようにしましょう。実際の写真や関連する写真がない場合、イメージ写真やイラストでもOKです。

読みやすさ、理解しやすさという点では、図や表の利用もおすすめです。Excelなどで作成した図や表はそのままでは載せられませんが、画像として保存するとホームページで利用できるようになります(詳しくはサポートサイトをご覧ください)。

過度の文字装飾はするべからず

見やすい文書にするには「強調」などの文字装飾も有効です。

強調の方法には二通りあります。一つは、「赤文字」「黒太文字」を使う方法、もう一つは「文字の背景色」を使う方法です。もちろん、いずれも多用のし過ぎはご法度。本来目立たせたい言葉が埋もれてしまい、強調の意味がなくなってしまうからです。

赤文字や太文字を数行にわたって使っているケースをよく見かけますが、目安として10文字以上の連続は避け、赤字は1段落で3ヵ所程度、多くても5ヵ所くらいまでにしましょう。また、「文字の背景色」の多用は情報商材販売サイトのイメージがあり、信用されにくい傾向にあります。特に士業やコンサルタント、信用第一のコーポレートサイトでは、避けた方が無難です。

なお、ホームページ文書の文字色は、黒色、赤色が基本。それ以外で使ってよいのは、緑、茶(うすい色はNG)です。青色と紫色は、リンクを張った文字以外に使用してはいけません。

色の使い過ぎはするべからず

赤、黄、青、ピンク、オレンジ……といったたくさんの色を使い、カラフルに文字を装飾されているホームページをよく見かけます。しかし、個人でやっている趣味のホームページならともかく、商用ホームページの場合、こうした色の使い過ぎはNGです。

色が多いと、それだけでホームページ全体が雑然とした印象となり、信頼感にはつながりにくくなりますので、色数はできるだけ抑えましょう。

ホームページ文書を読みやすくする6つのポイント

段落のない長文は書くべからず

3~5行くらいを目安に「段落」(文のかたまり)をつくる(行間を広めに空ける)。

難しい文章は書くべからず

専門用語はできるだけ使わない。「中学生でもわかるような」平易な文章を心がける。

漢字の連続、多用はするべからず

漢字が多い文書は読みにくい。漢字はできるだけ3文字以上続けない。

写真や図表のまったくないページは作るべからず

文書量の多いページには、必ず写真や図、表などを入れる。

過度の文字装飾はするべからず

「強調」(赤文字、黒太文字、文字の背景色)は多用しすぎない。また、青色と紫色の文字は、リンクを張った文字以外に使用しない。

色の使い過ぎはするべからず

商用ホームページではたくさんの色を使い過ぎない。

アクセス者に興味を持ってもらえるような文書を書くためのポイントについてお話しいたしましたが、いかがでしたでしょうか。

一つ一つは小さなことなのですが、アクセス者にとってはそのホームページから立ち去りたくなってしまうほど重要な問題。文書を書くのがが苦手、という方にとってはなかなか難しい面もあるとは思いますが、こちらでご紹介したポイントを注意してみるだけで、反応が少なからず違ってくると思います。ぜひ繰り返し実践していただければ幸いです。

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